「 新しい景色 」 Ⅱコリント6:11~13
「あなたがたも同じように心を広くしてください。」13節
本日のテキストにある「心を広くする」とは、そうすることにより、少しでも人を通して神の愛を感じることによって、今まで見えていた景色が以前とは変わって見えてくる大切な一歩になることを示唆しています。
先月は4人の方々が毎週おひとりずつ、証をしてくださいました。それぞれが今まで経験した困難、悲しみをオープンに語り、葛藤しながら生きて来た自分をさらけ出し、そして今を真摯に生きる生きざまを語ってくれました。聞く者も何を大切にして生きるかを考えさせられました。毎週心が揺さぶられました。
また、本日は聖餐式です。イエス・キリストの生き方に習う勇気と励ましと慰めを頂き前に進みましょう。
また9月1日は忘れもしない1923年の関東大震災。それと朝鮮人虐殺事件。このことは日本の近代史上、触れないで避けられるものではありません。 1910年の韓日併合後、1919年に朝鮮半島で起きた3・1独立運動(いわゆる万歳運動)のひどい鎮圧を知ったことで、復讐されるのでは、との恐れが根底にあって、官憲だけでなく、流言飛語による民衆の無差別事件が起きました。
101年前のことといっても、現在ヘイトスピーチも無くなっていません。ただ誰しもが被害に遭うだけでなく、加害者にもなりうることを忘れないでいましょう。
故千田是也(センダコレヤ)さんをご存じでしょうか? 演出家で俳優。実は19歳で千駄ヶ谷で朝鮮人と間違われ殺されそうな経験をしました。その惨事を一生忘れないようにと、本名伊藤圀夫を替えてそれにしました。
このような人も「心を広く」(神の愛の方へと)して生きた人生です。
イエス・キリストに倣って生きることは、閉ざされた生き方でなく、「心を広く」して物事に当たる習慣を身に着けることでもあります。小さな一歩でも 昨日より、今日は「心を広く」した生き方を目指して挑戦してみましょう。