「 魂からの賛美 」 詩編103篇1~5

「わたしの魂よ、主をたたえよ。主の御計らいを何ひとつ忘れてはならない。」2節

 本日は秋分の日。天に帰った人を思い出す時でもあります。それと天と地について思い巡らす日とも言えますでしょう。

 もう数日のいのちであろうと思われる40代の人と、咽頭癌の手術直後の7月5日以来、10回ほど会っています。 キリスト教のバックグラウンドの人でありますが、強要された信仰は身につかず、むしろ親に教会に反発して来た方です。

元来、神を信じていないと言っていたその中で、 不治の病にかかり、迫りくる死を呪うのではなく、そのまま受け入れて、今なすべきことを整理し、集中している姿を見て、会うたびごとに深い感動と勇気を与えられています。

 Man’s Extremity is God‘s opportunity. 窮境は神が働く時である。 鈴木大拙
 まさにこの言葉とおりであると思います。

 本日のテキストの3節以下は、
  3 主はお前の罪をことごとく赦し 病をすべて癒し
  4 命を墓から贖い出してくださる。 慈しみ(ヘセド)と憐れみの冠を授け
  5 長らえる限り良いものに満ち足らせ 鷲のような若さを新たにしてくださる。
   ※慈しみ=ヘセド 詩篇では神の人間に対する愛や慈しみなどについて使用されている。
 友人の牧師が学問的かつ現実的説教をCDで送ってくださいました。タイトルは 「二重国籍」でした。 私は今朝、「しかし、わたしたちの本国は天にあります。」 フィリピ3:20)からと、「天地に存在の永遠にあるを感謝」と墓碑に刻んで帰天された小倉正宏さんの信仰を思い、そうだ「私は天と地にある二重国籍者」だ、と思いいたりました。前から韓・日の狭間にいるのであたかも二人の母がいる者と思っていましたので。

ならば、地上の思いだけで行動するのではなく、深く考えねばならないときにこそ、天や魂の領域のことも思い出す私として歩みたいと思います。

再度、秋分の日は、彼岸と此岸を思う日でもあります。