「 感 謝 」 詩編23篇
「死の陰の谷を行くときもわたしは災いを恐れない。あなたがわたしと共にいてくださる。あなたの鞭、あなたの杖それがわたしを力づける。」4節
この度、証の順番が回ってきて2012年の秋に夫の食道がんが見つかって
から、検査、入院、退院までの2箇月間の闘病記のようなものをお話しします。
食事時、夫は 喉から胸のあたりに、その日のおかず(イカの煮つけ)が
詰まったようで 苦しそうに立ち上がりました。近所の主治医のところで 胃
カメラをすることになりました。 すぐに悪性とわかり、次の日に紹介状を持
って診察に向かいました。
最初は日赤で手術するか迷っていましたが、紹介された医師が「私が林さん
の病気なら、私が受けたい手術を林さんにする事ができますよ」との言葉を信
じてお任せする事にしました。
医学は日進月歩で、胃カメラの映像はすでに日赤に送られ、外科の医師は悪
性腫瘍と断言し手術の準備を始めなければならないのでした。
最初は化学療法で腫瘍を小さくして手術するはずでしたが、医師から直ぐに
切りましょうという事になりました。
手術は家族に見送られてニコニコして手術室に入って行きましたが、その後、
6時間で終わるはずが11時間かかり、予後も悪くすぐに肺炎になり、酸素濃
度が下がり ICUに入ることになりました。
夫は嫌がり、事の重大さがわかっていない様子。私と医師の説得後眠らされ
て、100%の酸素を口から入れて回復を待つことに。
5日間、眠ったままでしたが1時間の面会の時、恐る恐る声をかけたら、人
工呼吸器をつけたまま、むくっと起き上がり、ニコッと笑って又、倒れて眠っ
てしまいました。楽しくて面白くて、次の日もためしました。又、起き上がり
ニッと笑う。看護師にこれ秘密です。(「パパ!」という呼びかけです。申の追記)
その後、首を切開し病室に戻り今までよりもっと大変な日々が待っていまし
た。高熱と肺炎の繰り返しで泊まり込みの2箇月は過ぎていきました。
「M子さん、彼は大丈夫よ、気持ちはしっかりしてるよ」の申先生の言葉。
又、入院中にクリスマスページェントの歌を歌い、じいじをはげました孫。
それに、高熱でヒイヒイ言っている夫を車椅子に乗せてレントゲン室に連れて
行ってくれた文宗雄先生 色々と心配してくれた人たちの事を忘れません。
やがて召される私達ですが、今しばらく感謝とともに残された日々を喜んで
生きていきたいです。