「 今までのこととこれからのこと 」 マルコ4:26~29
ハニル教会で自分の事を話すのは初めての事である。
昨年11月17日の聖公会の教会で自身の生い立ちやこれからの生き方等をお話
しさせていただいたが、その場に集うことができなかったり、聞く機会のなか
った教友のため、短く生い立ちから話し始めます。
1992年11月に大阪に生まれる。父親の顔も声も知らない状態でこれまで生
きている。まず母親が妊娠した後に記憶喪失になり、記憶が戻るころにはいつ
のまにか妊娠していた状態であった、と自分は聞いている。父母は自分が0 歳
の時に離婚している。
後の話では、自分には1歳上の姉がいるが、姉の事は愛していたが、君の事
は愛し方が分からなかったと母本人の談。5~6歳の時に母が連れてきた男
性、この義父と姉と4人で北海道へ引っ越す。その時期は待機児童となり保育
所には行けず自宅で過ごしていた。第3子にあたる弟がお腹にできたころから
自分への虐待が始まった。当時の事を母に問うたところ、義父が自分に馬乗り
になり意識が飛ぶまで殴り続け、母親が止めに入り救急車を呼んだとのこと。
何故そんなことが起きたのか今は推測できる。
親の愛をまともに受けず、唯一愛のつながりがあったのは姉であり、それで
も親に愛されたかった子ども心から、親の気を引こうと必死になっていたのだ
ろう。それが逆効果となりその後は母も虐待に加わるようになり、そんな生活
に耐えきれなくなり近くの交番に行き「施設に入れてくれ」と何度も通ってい
たのが小学校1 年。共にいる間、自分なりに姉に被害が向かわないように注意
を引いていたのは今でも誇りである。結果的に児童相談所に避難し、待期期間
ギリギリのところで大阪の祖父母が引き取ってくれた。
大阪の小学校に入るも田舎というのと時代もあり、教育的体罰を受けること
になる。これまでの環境から大人不信になっていた自分はそこから長い間引き
こもることになる、約17年間。
時は経ち2019年末、家族と共に西九条ハニル教会へ来たことで自分の世界が
動き始めたように思う。2020年明けから初めての職につき、同年4月から定
時制高校へ通い始める。同年に高卒認定合格(旧大検)し、翌年から心理の専
門学校に通うも社会経験不足や家族とのコミュニケーションしか経験してこな
かったのもあり、退学する。その後は紆余曲折しながらも今に至る。そんな中
でも見守り続けてくれていた家族には感謝であり、ハニル教会や自分が関わっ
ている組織の人たちにも感謝である。