「 預けられた課題 」 マタイ25:14~30

「持っている人は更に与えてられて豊かになる」 29節

 イエスはたくさんのたとえ話を弟子たちや群衆に話しました。

 本日のテキストは比較的良く知られたところです。田川健三は「イエスとい
う男」で、この箇所は「神の国の理想ではなく当時の支配者のことを暴露した」
といっています。

 旅に出る主人が僕(しもべ)たちに、大金を預けます。その金額が5 タラ
ントン、2 タラントン、1 タラントンと一様でありません。前の二人は預かった
お金を増やします。

 はじめから不平等だと思い、感情的に入り込めないという人が多いです。ち
なみに現在使われている英語で才能や才能のある人という意味から、タレント
は日本ではテレビ、ラジオに出ている人気のある人になっています。元はこの
タラントンから来たものです。1タラントンは約6000万円くらい。

 まぁ、1 タラントンしか預けてもらえなかった僕が主人を「あなたは、播か
ないところから刈り取り、散らさないところからかき集める厳しい人だから」
という恐れから、主人をよく思っていなかった故に地に埋めた、に注目したら、
主人(神)への信頼度がすべてを決めてしまうということかもしれません。

 1タラント預けられた人は、恐れで神を観て、地に埋めて主人から非難され
た、で止まるのではなく、たとえそうであっても、つまり神への理解が友好的
でなくとも、思い切って何とか預かったものを増やすという、行動に気が向い
たら神の祝福から外されることはなかったのでは、とも解釈できます。
 つまり、神というより、自己否定やマイナス思考から解放される道を示唆し
ているともとれます。
 聖書は時代のものですから「愛において再解釈する」必要があります。字面
だけをとってしまうと大変なことになりますし、とらわれすぎて思考停止にな
ったら困ります。

 どうであれ、与えられた才能を伸ばすかどうかの応答の違いを考えなさいと
解釈できるところでしょう。E・フロム「生きるということ(To have or To be) 」は
示唆に富んでいます。今の時代を先取りしていて考えさせられる良書です。