「秘められた計画~クリスマスの秘密」(ルカ2:8~14)

「あなたがたは、布にくるまって飼い葉桶の中に寝ている乳飲み子を見つけるであろう。これがあなたがたへのしるしである。」(ルカ2:8)

近代オリンピックの父といわれているクーベルタンの1896年の手紙が発見されオークションで9億6千万円で落札されたと報道されました。 

そういうことにお金を払いたい人がいると非難するよりも、人間の飽くなき追究心のあらわれか、と思います。

 ここで言われているしるしとは何でしょうか?しるしとは他と紛れないための心覚えや、他人に合図するために、形や色などで表したもの。

目じるし。 抽象的なものを表すための具体的な形。「平和の―の鳩」「純潔の―の白い衣装」「見学した―にスタンプを押す」「感謝の―に記念品を贈る」「お近づきの―におひとついかがですか」 所属・家柄などを表すもの。④記・旗・紋所など。「会員の―」などいっぱいあります。

なんかなぞめいています。実は新約聖書では書簡の方が先に書かれていて聖書の編纂上、福音書が先にきています。マタイとルカは聖誕物語を書いていますが、マルコとヨハネ福音書は何も言っていません。イエスと共に歩いたり、パウロのように復活後のイエスと出会った人たちが書簡をとおしてイエスを知らせました。「世の初めから代々にわたって隠されていた、秘められた計画が、今や、神の聖なる者たちに明らかにされたのです。この秘められた計画が異邦人にとってどれほど栄光に満ちたものであるかを、神は彼らに知らせようとされました。その計画とは、あなたがたの内におられるキリスト、栄光の希望です。」(コロサイの1:26~ 27) 「それは、この人々が心を励まされ、愛によって結び合わされ、理解力を豊かに与えられ、神の秘められた計画であるキリストを悟るようになるためです。」(コロサイ2:2)エフェソ書、ロマ書にも1コリント書にもあります。しるしとはa無防備の赤子としての神の姿 bだれでもイエスになりうるcこの世の荒波においてまことの愛の勝利が与えられる。d生と死の境界はない。黄金、乳香(香り、薬)没薬の捧げもの。今月の四日にアフガニスタンで素晴らしい働きを数十年にわたって続けた中村哲さん、イエスと同じく殺されたけど愛の人生を貫いた人です。性暴力と闘う昨年のノーベル平和賞受賞のデニ・ムクウェゲさん(コンゴの医師・牧師)の活動が今朝、Eテレで「沈黙は共犯である」と報道されました。「自分自身との和解」が差別を止めると語っていました。

しるしとは、私たちの想像力を働かすと、「愛に生きる人生」が神のご意思であると知らせていることではないでしょうか。 メリー・クリスマス!