「ほんとうの願い」 へブル13:18~19

「わたしたちのために祈ってください。」 へブル13:18

 私たちは祈り合う間柄の関係性を感謝することが多々あります。一人では追いきれない課題に向き合わねばならないときに、「わたしのために祈ってください」と依頼できることはどんなに幸いか分かりません。

 安倍元首相の銃撃事件の後に明るみになった統一教会の信者たちの家庭崩壊の事実を知るにつけ、「どうしてそこまでになったのか」と疑問に思うことが多いです。祈り合うことがあったとしても、その集団からの脱会はままならず、家族は行くところまで追い詰められていた事実が明るみにされています。

 この度このことを重く考えたメディアがいろいろな角度から報道しています。特に記憶にとどめたいことは、「カルトと宗教 NHK」 2回シリーズ
です。10月9日と本日16日にわたりました。その道の専門的な方々が出演していました。並みいる宗教家、研究者の中にいて若松英輔さんは、批評家、随筆家として、分かりやすい解説をしていました。

 要は搾取する集団、恐怖をあたえる集団、拘束する集団はカルトであること、迷う自由、疑いのあるのが宗教なのであるから、疑いを持つな、と言う宗教団体は用心せよ、と。
 この番組を観て多くの人にとっても、自分が関わっている宗教のあり様を省みる機会となったのでは、と思いました。島園さんのいう、「わかること。自分が分かる自己理解、他者理解」をしっかりすべきですね。

 「思考に気をつけなさい。/ それはいつかは言葉になるから。
言葉に気をつけなさい。/それはいつかは行動になるから。
 行動に気をつけなさい。/それはいつか習慣になるから。
習慣に気をつけなさい。/それはいつか性格になるから。
 性格に気をつけなさい。/それはいつか運命になるから。」マザー・テレサ

「私たちのために祈ってください」はただ自分は努力しないで他者に頼るのではなく、深く自分を掘り下げて、また沈黙の中で伝わるような感性、センスを養ってお互いに精神(魂)の成長を願い、祈り合うものとなるよう精進しましょう。自分のほんとうの願いに気づくわたしたちでありたいものです。