「挫けないパワー」 Ⅱペテロ3:17~18

不道徳な者たちに唆(そそのか)されて、堅固な足場を失わないように注意しなさい。17節

 本日は教会歴では収穫感謝日となっています。今ここにサツマイモ、ピーマン、
トマトが色よく置かれています。収穫物の一部が象徴されています。

 ただ、17世紀のアメリカ大陸にたどり着いた清教徒(ピューリタン)たち。
 先住民たちとの協力の結果の収穫物を神の前に捧げたという物語だけで終わるには、世界が今、混沌としていることに目をつむることになります。世界が存続して行くには人間のありようが要でしょう。
  この3:17は以下のような訳もあります。
【フランシスコ会訳】
愛する方々、すでにお分かりでしょうが、掟を守らない人たちの間違った考えに惑わされて、堅実さを失うことのないように気をつけてください。
【リビング・バイブル】
愛する皆さん。 前もって警告しておきます。 このような不正な者の、誤った考えに引き込まれないように、よくよく注意しなさい。 そうでないと、あなたがた自身も混乱するからです。

 「不道徳な者たち」というよりは「掟(愛の掟)を守らない」や「誤った考え」の方がわかりやすいでしょう。
 自分の得意なもの、自分を自分たらしめている大事なものが壊れてしまう(怪我や病によって)経験の後は、自分らしさは無くなり、以前に社会的に認められていた名声とともにこの世から自分は葬られてしまう、と思うのが、「あたりまえ」となっていることからの解放です。人間の価値をどこに置くかです。

 一世を風靡したピアニスト、ブーニン。19歳でショパンコンクールで一位優勝。
母とソビエト脱出。ドイツに亡命後、出会った妻榮子さんの献身。思わぬ左手の
の不調と足の怪我と糖尿病からの立ち直り。9年間のブランク。今56才。「それでも私はピアノを弾く」「コンサートピアニストではない。」と言いつつ心に響く小さなコンサートで演奏を続けている。

 今53才の韓国の声楽家ベー・チェチョルは欧州での人気の絶頂の中で迎えた甲状腺癌と手術による声帯の一つを失う試練。日本の名医との出会い、周囲の応援の中で、以前のようには歌えなくとも深い味わいのある声楽家として活躍。「堅固な足場」とは、生きている限り困難を克服する力を信じて歩むことです。  ペ・チェチョル 53才 不屈な魂 挫けないパワー